羽毛産地偽装、ふたたび

羽毛の産地偽装について、ふたたび。今回も長めです。

前回の投稿、長文でしたがお読みいただいた方、ありがとうございました。まだ見てないよという方は、お読みいただけると幸せます。

食品の産地偽装はかなり敏感ですが、羽毛の産地偽装と聞いてどう感じましたか?「直接口にするもの、食べるものじゃないし問題ないでしょ」とお考えの方もいらっしゃるのでは?

羽毛の産地、羽毛ふとんではかなり重要なことです。当然ですね、羽毛ふとんの中身は100%羽毛(ダウン・フェザー)なんですから。一体何に影響があるのか・・・大きく3点でしょう。

1.価格
2.品質
3.暖かさ

今回は確実に価格を追い求めた結果です。事実「今回は値段優先で」と報道されています。価格重視の結果が暖かさや品質を落とすことに、そして消費者からの信用を落とすことにつながりました。

低質な中国産を良質な欧州産(フランス産など)と表示を偽装することで、いかにも良い物が安くなったかのように見せ、表示の割に暖かくもない(ふんわり膨らまない)羽毛ふとんができます。

「本当にこの値段でこの品質のものができるんだろうか?」が「この値段だったら、まぁその程度のものよね」と、ただ単に安い物を安く売っていただけ、と明らかになったわけです。

「価格に意味あり、安さに理由あり」
良いものが高いのは当然(高いものは必ず良いものかは疑問ですが・・・)と言えます。そして安い時には何か理由があるものです。

当店は「羽毛工房」として、自店で羽毛ふとんを作ることができます。だから羽毛を触っているので、感覚として分かるところがあります。産地は分かりませんが、品質の違いは分かります。

以前から、羽毛ふとんほど値を表すものはない。値は値ほどと言われていました。正直なところ、安い羽毛ふとんで良い羽毛ふとんというのは、なかなかありません。

当店は自店製造ですので、中間マージンがカットできるため、できる限りお安く、同程度の品質のものだったら確実にお安く提供しています。もちろん安さだけではなく、これからも間違いない安心の羽毛ふとんをお届けしてまいります。

今回の羽毛産地偽装。夏に向かう時期、これから新しい羽毛ふとんの販売数は減少していきます。その頃を見計らった報道なのでしょうか・・・来シーズンまで消費者は覚えていない、という目論見もあるのかもしれません。覚えていてくださいね。

2016年05月15日|ブログのカテゴリー:羽毛ふとん